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2002年8月11日(日) 強い日差しが予感させる秋の到来


地下鉄半蔵門駅の日曜日

●日差しがまだ痛い半蔵門の昼下がり●

■性懲りもなく、日曜マラソン持続中。■先週は長いこと腰を痛めていたF氏(通称“若ダンナ”)が合流。久々にW氏と三人での走りとなった。■今週は相棒のW氏が家族旅行とやらで休み。通常なら“お休み”にするところだが、いつまでもW氏頼みではアカンよ、主体性を持たなくちゃ、と電話でのたまう若ダンナに同調し、いざ決行、とあいなった。

■皇居周回ランニングで問題になるのは、着替えや電車賃を入れたバッグをどうするかだ。■ランナー以外に荷物を見ていてくれる誰かがいない。いたとしても、こんなときに「ああいいわよ」と気軽に付いてきてくれるほど親密な仲のお姉ちゃんがいるわけでもなく、いたとしても連れてくるわけにもいかず、別の意味で問題が発生する。■妻たちもそれぞれ何かと忙しく、中年男の道楽に付き合っている暇はない。
■W氏が同行する場合は、彼が乗ってくる、かわいいオペルベクトラを半蔵門の裏道に駐車し、バッグを積んでおけばよい。■しかし、W氏が同行しない場合は車がない。荷物の置き場も着替えを大ぴらにできる隠れ場所もなくなってしまう。■新宿と表参道に在住する都心で車を所有することは無用だと声高に論ずる車好きの若ダンナと私は、当然、車を所有していない。今日はその二人で走るわけで、どうしようか、ということになったのである。さあ、どうする? 
■車がないときは、最寄の駅のロッカーにバッグを預け入れて走るのが常套手段。■最寄り駅はいくらでもある。半蔵門、桜田門、有楽町、二重橋前、大手町、竹橋、九段下、国会議事堂前などなど。さすが皇居周辺である。■ただし、駅にあるロッカーが使えたとしても、問題が解決されるわけではない。
■着替えだ。■周回コースを走っていると、お堀端や公衆便所近くの給水所に何人か集まり、ランナーたちが着替えをしているのを見ることがよくある。■着替えをしているのは、やはりベテランの中年ランナーたちだ。■その様子は好意的に見れば見逃せないこともないが、休日に気持ちよく散歩する方々の目をもってすれば、視界から抹殺したい光景に違いない。■中年オヤジのたるんだ上半身が大好き!なんて人種は別の世界に存在しても、午前中に皇居あたりを散歩する健全な人たちの中にいるとは思えない。■できてもやりたくないことは避けるべきなり。
■というわけで、皇居周回ランニングは中止。■そのかわり、南青山に集合して「神宮外苑周回コース」を走ることにした。■自宅であればシャワーだって浴びれる。
■立秋を過ぎても強い日差し。日陰との差を感じるようになってくると、秋の到来を感ずるところあり、夏大好き人間としては、二重に悲しい季節である。■しかし、本日は風がほどよく吹いており、木陰も多く、気持ちよい走りだった。

■午前10時30分、若ダンナ、グエルに到着。■なんと、新宿三丁目の自宅から彼は歩いてきたのだった。すでに汗ビッショリだ。40分ちょっとだったという。■間もなく、若ダンナと二人で出発。■青山墓地から神宮外苑の銀杏並木を抜け、神宮外苑をぐるっと右回りに一周して銀杏並木に戻り、青山墓地を抜ける。30分、5キロは皇居周回とほぼ同じ。■そこから家までの400メートルはクールダウンのため徒歩。■そのまま、スポーツクラブのプールに飛び込んでクールダウンし、サウナで5分ほど踏ん張り、風呂で汗を流してスッキリさっぱり。■その後、骨董通りのドイツ料理屋『Smoky』にてビールで乾杯!とあいなった。

■強い日差しは走る者の体力を本当に消耗させる。■「神宮外苑周回コース」は日陰が多く非常に走りやすいコースだ。■自宅から青山墓地までは日差しをさえぎるものがないが、青山墓地に入ると一直線に延びた桜並木が木陰をつくる。■桜並木を抜けて青山通りにぶつかると、その先に神宮外苑の銀杏並木が、これまた一直線に延びており、イチョウがさえぎる日差しの下を快適に走れる。■その先に続く神宮外苑の周回コース沿いには、せり出した樹木が木陰を演出してくれるのだ。■明日も走ってみようかな、という気にさせた。

■強い日差しが降り注ぐ中、午後、東京FMホールで阿佐ヶ谷スパイダースの「ポルノ」を観る。なぜか半蔵門。心地よい小劇場だった。■チケットは湯山きょうこさんが手配してくれた。■テーマは面白く、役者もよくやっていたが、物語と演出に違和感を感じた。物語を構成するエピソードのバランスが悪い。それぞれのエピソードは突拍子もないお話にみえるが、実は先が読めてしまう。はっきり言ってつまらない。■エピソードのネタに振り回されている。つながりが悪すぎる。エピソードどおしにつながりが薄いのはなぜだろう。■その原因を作者はしかと考えるべきだろう。■舞台は作り手だけで作るものではない。役者と観客が同じ時空間を共有していると感じ取れたとき、舞台は異次元の世界に役者と観客を連れ去る。時間の流れと空間の存在を忘れさせる貴重なツールなのだ。半端な話はやめてほしい。■すれ違いを表現するのに面白いネタを使っていたが、同じネタを何回も使っては、かえって陳腐さを際立たせてしまう。それに、笑いを取る“間”が悪すぎる。役者の力量だけに頼ってどうする。■主役の中山祐一郎はミスキャストだ。政治家を目指す男の役にしては、あまりにもカツゼツが悪すぎる。聞きづらい。彼は脇に回ったほうが今回は味が出たのではないか。人質役だった伊達暁と入れ替わったほうがよかったのではないか。■作・演出に荒削りの若々しさというより、未熟さを感じた。■なぜ、「ポルノ」というタイトルなのか、今でも理解できない。作・演出は売り出し中の長塚圭史。名優である長塚京三の息子さんだ。■他の役者たち、岩橋道子、小島聖、村岡希美、富岡晃一郎は、いい味を出していた。■役柄とは別に、小島聖という女優が座ったときの姿に感動した。腰の座りが日常ではありえない美しさだった。

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