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2002年9月6日(金) 今日も雨。リハビリを終える勇気


●カラオケ女王は今夜も羞恥心を封じ込め皆を楽しませる●

■東京の天気:豪雨/最高気温:24.3℃-/最低気温:22.3℃-/湿度:87%+

■猛暑でゆだる八月にも本を読む人はいるらしい。八月初めに刊行された『Questions!(英語メールの質問術)』は、予想以上の売れ行きとなった。追い風吹けば、ここぞと出帆す船あり。ここぞと出版される本あらわる。「今日新しい企画が通ったよ」という知らせが編集部から入った。前回は少し慎重に作った分、今回は勢いに乗ってササッと一気に作るべし。

■現在の主な生業(なりわい)は、「テクニカルライティング」であり「ウェブページ制作」ではない。テクニカルライティングとは、ハイテク製品を一般利用者が間違いなく効果的に利用できるように、ハイテク情報を分かりやすく解説する仕事だ。
■機械工学を専攻したにも関わらず、国語や英語、ドイツ語といった言語系に惹かれて落ちこぼれ、言語教育を志したにも関わらず、書くことに惹かれて再び落ちこぼれた人種には、結果的に社会から重宝される存在となる。
■何が身を滅ぼし、何が身を助けるか分からないものだ。途中で投げ出しそうになったとき、節目を超えるまではやり遂げろと、厳命した両親の言葉のお陰。それが次のステップへ進むための立ち上がりを遅くさせた原因だとしても、あの言葉には感謝すべきだろう。

■ウェブページを制作することもあるが、積極的には受注していない。クライアントから依頼を受け、初めて制作したのは7年ほど前のことだった。その頃からギアをトップに入れて精出していれば、また違った展開になったのかもしれない。
■しかし当時は、膨大な借金がありママならなかった。その前の年に、スタッフたちと夢を広げる企画に明け暮れ、何かと忙しかったにも関わらず形にも金にもならず、残ったのは借金ばかり。

■まあそんな時期があってもいいや、と腹をくくってはいたが、今ひとつ読みが甘かった。その借金を返済するために、新しい分野でリスクを犯す余裕はなく、従来のマニュアル制作という裏方仕事で稼ぎまくるしかなかったからだ。そして三年の月日が過ぎたのだった。
■ウェブの世界はドッグイヤーで時間が進行する。1年が7年分にあたる。二十年近く遅れをとってしまっては、様変わりした世界で先鞭をつけることなんてできはしない。
■そんなわけで、ウェブデザインやウェブユーザビリティといったウェブを周辺から支援する理論書の翻訳などでお茶を濁すしかなかった。

■このウェブページは営業ツールではない。積極的に利用する方法はいくらでもあるが、内容は見てのごとく個人的なメッセージばかり。その理由は、このウェブページがライターとしてのリハビリツールだからだ。
■このウェブページを立ち上げた三年ほど前、ひどく嫌なことがあった。言葉をつくせばつくすほど誤解されてしまうという経験。テクニカルライターが本業であるため、理路整然と書くための手法は知っており、手を変え品を替え説明しまくる。
■ しかし、説明すればするほど、相手の心は離れていった。正確に情報を伝えることはできても、心に届くメッセージが書けないのだ。説明すれば分かってもらえるという自信は、根底から崩れた。

■そこで、説明しないで伝える練習をしようと、このウェブページを開始したのだ。ウェブ日記を書いたり、写真にメッセージを付けたりした。言葉を尽くして正確に説明することはしないで、最小限の言葉で最大限のイメージを広げるような文章を書く練習だ。「の」で言葉をつながないで文章を書いていた時期もある。
■三年ほどが経過し、説明文に対する恐怖感が薄くなってきた。自覚症状のひとつは、本来はウェブページに掲載すべきでない備忘録のような内容を、臆面もなく書けるようにもなったこと。リハビリは終了する時期にきている。

■ウェブページを本格的に営業ツールに仕立てるための、下絵はすでにできている。伝達技術に関する内容のある情報もアップする予定だ。あとは、終止符を打つ勇気を持つことができれば、リハビリは終わる。捨てねば先に進めないことあり。

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