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2002年10月3日(木) 科学する楽しさを伝える書籍


●熱く語れるか、編集会議●

■コンピュータの世界は魅力的だが、その面白味はどこにあるのか? ■それは、非人間的な同じ操作の繰り替えしを瞬時に肩代わりしてくれたり、通常の生活では起こりえないような指数級数的に発展する世界へ知的興味を爆発させてくれるところにある。■そんなとんでもない速度で発展する技術を、普通の生活の中にどうすれば活かせるかを、これまでできるだけ分かりやすく提案してきた。やってはならないことは、自分が成功した体験にしがみつき、その情報を小出しに繰り返すこと。そんなことが生業(なりわい)とできるのは、ほんのわずかな期間だけ。■現時点で、読者がいったい何を求めているかを、いつも読者の視点に立って新しい情報を吟味し続けることが必要なのだ。そのような伝える心を持っていない限り、情報を伝えることを生業とする資格はない。■最近、編集の仕事をやっているが、なんとまあ書くことを知らない書き手が多いことか。執筆者たちは情報を伝える責任ある立場にいることをもっと真摯に考えるべきだろう。書くための手法を知らないのはまあこちらで補足するとしても、技術書として間違ってはならない初歩的な情報、たとえば数値に間違いがあったり、意味を取り違えかねない誤字脱字の多さには怒りさえ感じる。■繰り返すようだが、自分がやっと理解した成功事例をお披露目することは誰にだってできることなのだ。それがたまたま読者に受け入れられることがないではないが、多くの場合は長続きしない。形にできる書籍は二冊どまり。それ以降は表現する手法も情報も枯渇してしまうのだ。三冊目を出版できない執筆者が多いのはそのためだ。化けの皮はおのずとはがれてしまう。中には一冊目の成功を糧に大きく化ける人もいないではない。■とにかく、情報を伝える心ない人に書く資格はない、と断言する。

■これまでやってきたことは、難しそうにみえる最新技術を分かりやすく伝えること。対象は主にコンピュータだった。分かりやすくと、する技術はコンピュータばかりではない。なく、ナノテクノロジーやバイオテクノロジーなどもある。今年はコンピュータ以外の分野を扱うことが多くなってきたのは非常にありがたい。テンプレート化された利用方法を解説することに飽き飽きしていたからだ。本来、科学技術には未来があり楽しいはず。とはいえ、科学する楽しさを伝える書籍を書くことはまだできない。縁あってそのような書籍を編集する仕事が始まっている。夕方、その編集会議がグエルにて開かれた。日経BP出版局の山岡氏とスプーンの岩下氏を交え、イラストレーターを誰にすべきかを話し合う。途中から新しく出版局を担う渡部(わたべ)氏が加わる。■『なぜコンピュータは動くのか』の第二弾、『なぜWindowsは動くのか』の編集がほぼ終了。■夕方、最終確認に編集部の夜、南青山『安曇屋』にて、日経BP出版局へ舞い戻ってきた渡部(わたべ)氏の歓迎会。

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