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2002年12月9日(月) 記録的な初雪 |

●雪かきしてお仕事●
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■先日、初台にあるアップル社でInDesignのセミナーがあった。非常に内容が濃く有難かったのだが、気になってしかたないことがある。■講師が頻繁に使っていた「ディスクトップ」という言葉だ。「デスクトップ」と同じように使われていたのだが、「ディスクトップ」と「デスクトップ」では含まれる意味が違うのか、と最後まで疑問が残ってしまった。セミナーでは質問するタイミングを逸してしまい残念でならない。■そういえば、「デスクトップ」という言葉が出始めたとき、「机の上」というメタファーでなく、ディスク装置の最上位を物理的に意味する「ディスクトップ」という言葉を使い分けていた人がいたような記憶もある。間違って記憶しているのかもしれない。少しウェブで調べてみた。 ■NECやSONYといったコンピュータメーカーでさえ「ディスクトップ」という言葉を使っている。各メーカーに問い合せているが、返事はまだこない。何か意図的な理由があって表現を変えているのだろうか。それとも単なる間違いか。■アップル社のウェブページには「ディスクトップ」という言葉は1語も出てこない。■ウェブで「ディスクトップ」と検索すると、驚くほど大量にヒットするが、その大部分が「デスクトップ」の間違いだと分かる。「ディスクトップ撲滅運動」をやっているウェブページさえあった。■とはいえ、ここまで増殖してしまった「ディスクトップ」という言葉が、単に間違いだと葬り去ってしまってはしのびない気もする。別に何か特別の意味合いがあったと思うのだが、思い出せない。知っている人がいたら教えてほしい。 ■思い違いはいくらでもある。表記が時代によって変わるものも多い。言葉がより一般的になるに従って、原語の発音に近いカナが振られる。■たとえば、ガウディがそうだ。英語ではアントニオ・ガウディと、名前の最後に「オ」が付くが、最近ではアントニ・ガウディと表記されることが主流になりつつある。その理由は、バルセロナを中心としたカタルーニャ地方で使われている言葉は、スペイン語でなくカタラン語だからだ。そのカタラン語が世界に認知されるに従って、ガウディが実際に呼ばれていた名前が使われるようになってきたというわけだ。■そうすると、「グエル」もカタラン語では「グエイ」と発音する。グエル邸で配布されている日本語パンフレットの表記は、すでに「グエイ邸」である。「グエル公園」も「グエル別邸」も、そのうち「グエイ」という名前が正式な名称として一般的になる日が近いのかもしれない。 ■つい先日もおなじようなことがあった。キリマンジャロがそうだ。私はずっとずっと長い間、「キリマンジェロ」だと思っていた。若い頃に読んだヘミングウェイの小説は「キリマンジェロの雪」だったはずだし、珈琲のキリマンはずっと私の中で「キリマンジェロ」だった。■しかし、うちのスタッフにそうじゃないと言われ、ウェブで検索しても「キリマンジャロ」の方が圧倒的にヒット数が多かったのだ。この驚きの現実を目の前に突きつけられては、珈琲豆の表記を「キリマンジャロ」と書き直さざるをえなかった。■ただ、「キリマンジェロの雪」という小説の題名を「キリマンジャロ」なんぞにしたら、思い出が雪の中に溶け落ちてしまいそうでイヤだ、な。 ■人の名前も同じようなことがある。レーガン大統領は俳優時代や州知事時代はリーガンだったと思う。■大リーグのジオンビー兄弟もそうだ。昨年まではジオンビーだったが、今年からジアンビと呼ぶアナウンサーが増えた。■名前の綴りが“Giambi”と“a”だから「ア」と発音すべきだというのが根拠らしいが、実際は「ア」でも「オ」でもない。■最初の“i”の音にはアクセントがないので、口をあまり広げない。そのまま“a”と発音しようとすると、「ア」より「オ」に近い音に聞える。■曖昧に「イー」と声を出しながら口の形をそのままで顎を下げて口を開くと「オ」という音になるからだ。「ウー」でも同じ。きっちり口を開きハッキリと「イー」と発音しながら顎を下げると「アー」という音が出る。音声学の基本だ。■また、「イ」の後でアクセントのある「ア」は口の緊張が必要で発音しずらい。 ■とは言え、ジェイソン・ジオンビーはニューヨーク・ヤンキースで大活躍。来年はひょっとしたら松井選手の同僚となる可能性もある。頻繁にTVに登場するとなれば、どちらかの表記に統一されていくはず。まあ、日本だと発音よりも文字にこだわるだろうから、最終的には「ジアンビ」で決まりだろう。 ■午後2時、まだ雪が降り続く中、プレゼンテーション手法を解説する書籍の打ち合わせで、日経BP社の西村氏来訪。サンプルがよくできており、短時間で検討会は終了した。 |