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2004年3月4日(木) 32時に入校完了 ■4冊目の入校を終えた。本日32時(翌朝の午前8時)に4冊すべて入校を完了した。 ■最後の最後まで愚痴ひとつこぼさず、じっとFTPでアップされる原稿を待ち、すぐにFAXにてチェックを返し、最後は朝まで付き合ってくれた編集者K女史。 彼女の忍耐強さと責任感は、書き手を奮い立たせてくれた。 ■最後の三日は徹夜となってしまったが、不可能と思われた制作をスタッフはよくぞ乗り越えてくれた。感謝している。今回ほどの綱渡りは初めての経験だった。スタッフSが「日々のたのしみ」に、ちょっとだけ書いているようだ。 2004年3月3日(水) あと1日、桃の節句 ■差し入れの金柑ほお張り目を覚まし、巻きを入れる。■仕上げなきゃいけないが、まだ終わりにしたくないという気持ち強く、自分でも困る。明日、レイアウトしたデータを印刷所に収めるというのに、まだ書いてない部分がある。笑ってしまう。粘って抱え込んでる最後の原稿を渡すのは夜中かな。そろそろ仕上げにかかろうか…。 2004年3月2日(火) あと2日 ■熱を無理やりどこかに押し込み、フル回転するスタッフたち。とにかくよく笑う人種である。 2004年3月1日(月) あと3日、初雪の東京 ■合宿は自炊。白かゆを炊き、ふるまう。みな体調を壊しかけている。梅干、山菜、白菜の漬物、たくあん。まるで、精進料理だ。料理に手間隙かけられぬゆえ、一級品の材料だのみ。納豆、卵焼き、キムチ、そして味噌汁などもたまに顔をだす。 ■この合宿で太ったのは私だけかもしれぬ。言えぬこと。■米2キロをJ女史が駅まで届けてくれた。ほかに、日本橋三越の物産展とやらで仕入れてくれた豆腐、卵、菜の花のお浸し、サバの味噌煮、豆乳など。持つべきは友。 2004年2月29日(日) あと4日 ■四年ぶりの徳俵。それでも(?)予定より一日半ほど遅れている。 ■今までいったい何をやってたのか…と、目からうろこが落ちるような美味い珈琲を久しぶりに淹れることができた。切羽詰っているときこそ、ほんの数分でもいいから、一日のどこかに贅沢な時間を割り込ませたくなる。そうしないと、やっつけ仕事をやりかねない。 ■こんなときだからこそ何事にも手を抜かないようにしなければ…。焦る気持ちを落ち着かせたい。そんなわけで、いつもの深煎り珈琲「ガウディ・ブレンド」を丁寧に淹れてみたのだ。 ■珈琲バネットに円錐フィルタを差し込み、軽量カップ3杯分の珈琲を入れ、紙に湯がかからないよう、チョボチョボと粉の表面に湯をのせていく。どれくらい蒸らしただろう。ほんの1、2分だろうか。もっとずっと長い時間が経過していたのかもしれない。 ■粉が心開いたと感じたら、中央に少しずつ湯を流し込む。粉が暴れないように、ゆっくり、ゆっくり。紙もしだいに濡れてくる。目一杯のエキスを含んだ最初の液がサーバーの底に落ちたとき、これは上手く抽出できる、と確信した。ゆっくり。ゆっくりと湯を注ぐ。二杯分を抽出したところで、珈琲バネットを外した。 ■見た目には濃いが、珈琲の甘みが抽出され、あと口もいい。スタッフたちにはお湯で少し薄めて飲ませてみた。「なにこれ〜!」と、彼女らも驚きの声を上げた。 ■苦いのは嫌だという彼らの好みに合わせ、いつもお湯を多く使い濁りを含んだ珈琲を淹れていたことを後悔した。相手の反応を気にするあまり、本来の旨みを伝えていなかったことを後悔した。濃い旨みを澄んだお湯で薄めれば、本来の旨みはほとんど損なわれない。 ■遠慮してちゃいかんようだ、何事も。澄んだ心あると自覚するなら、無用な遠慮が真意を濁らせるとすれば、真意を遠慮なく伝えればいい。 ■スタッフたちの体調が気がかりだが、なんとか最後まで踏ん張ってほしい。 2004年2月28日(土) 残り5日 ■予定より遅れている。週末は電話も少なく落ち着いて仕事に集中できるので、遅れを取り戻すにはちょうどよい。そんな期待と裏腹に、赤坂事務所で処理すべきことが突然発生する。仕方なく事務所へ戻り、ブツを仕上げ、一週間分の雑用を済ませ、合宿所へ取って返す。 ■夜、自他共に認める美食家J先生が差し入れてくれた大福餅と豆腐をいただく。これが美味い。「美味いもの食べなきゃ死んじゃうわよ」というメッセージを残し、邪魔するといけないからと、彼女は駅でスタッフと待ち合わせ、大きな紙袋を渡して帰っていった。 ■仕事は思うほど進まなかったが、なんとかなるだろう。 2004年2月27日(金) 残り6日 ■午後1時、2冊目を予定通り入校。来週月曜日に入校予定だった3冊目も本日の午後4時、自転車便にて印刷所へ入校を完了した。 ■残るは1冊。これが曲者…。まだ書いてない部分がかなり残っている。夜に2つの章だけFTPにアップするはずだったが、1章分だけだったようだ。■鼻炎薬が功を奏し腹式呼吸万全なるも、時々頭がズレるような睡魔に襲われる。 2004年2月26日(木) 残り7日 ■最終の訂正原稿が出版社より順次FAXにて届く。訂正したデータを出版社へFTPにて送付し、別の訂正をしながらK女史からのOKを待つ。OKが出たら次に進む。その繰り返し。■昼過ぎ、1冊目を入校。印刷会社へ校正紙とCD-ROM 5枚を自転車便にて送付する。 ■明日は2冊目を入校する予定。3冊目と並行してFAXとFTPでの訂正のやり取り進行中。問題の1冊は…まだ初校までたどりつけない。ため息が出そうだ。必ずしかるべき形になると確信していれば、なんとかなる。 ■大嫌いな「おしゃぶり依存症的喫煙」に陥り、喫煙は次に始めるまで、しばらく止めることにした。本当の理由は喉が痛いから。声も出ない。電話にも出られない。でも、居留守はできません。スタッフがちゃんと応対いたします。 2004年2月25日(水) 残り8日 ■明日から1冊ずつ3日連続で入校となるが、やはり入校直前にはいろいろある。問題の1冊にかかり切りにはなれない。■先にフィナーレを迎えるものたちに最後の別れを告げるのが、最優先だ。最後まで粘りに粘る編集者を私は信頼する。 ■問題の1冊は、足元に気をつけて一歩ずつ進めるばかりで、顔を上げる余裕もなかったが、やっと先が見えてきたようだ。■時間はまだある。■こんなときに限って、微妙な問題を持ち込むのがいるんだ、これが。喉の痛み鼻詰まり、最悪なれど心乱し、タバコに手をだす情けなさ。 2004年2月24日(火) 残り9日 ■実は4冊同時進行している。そのうち3冊はほぼ仕上がっており、今週末に入校することが決まっている。というわけで、カウントダウンの対象は「最後の1冊」だけ。今はその1冊に、スタッフはほとんどの力を注いでいる。 ■優秀なチームはできの悪い仲間を盛り立てるゆえに、さらに強さを増すという。足を引っ張るできの悪い私を、チームの結束力が支えてくれている。 ■何かと寂しいだろうと、スタッフが気を利かせ、テレビは点けっ放し。気にはならないが、繰り返し聴こえてくるCMは耳に残る。「油よごれにぃ〜」という子供の高い声がお気に入り。 ■鼻づまりひどく風邪ぎみのため、少し早めに就寝す。 2004年2月23日(月) 残り10日 ■今までいったい何をやってたのか…と、今更後悔しても始まらない。本当に仕上がるんだろうか…と、今まで何度、同じ状況に追い込まれたか知れない。「締切り」とは、「書き手にとって原稿に対する思い入れを諦め、切り離す日」と読める。 ■締切りによって書き手は育てられる。自分の力では絶対に不可能と書き手が締めかけても、優秀な編集者はきっちりと締切りに間に合わせる。 |